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インターフェイスのなかのスピリチュアル=「概念としての猿」は解き放たれた

エキソニモの個展「 エキソニモの「猿へ」 」の最後の作品.iPadで「宇宙」がめくられ続ける.「宇宙」がめくられる.それも延々とめくられる.それは誰がめくっているのか? エキソニモの作品はヒトから離れ,コンピュータからも離れ,「 概念としての猿 」へと向かっていっているのか. 「概念としての猿」というのは,生物学的な猿ではなくて,ヒトとコンピュータとのあいだにあり続けたインターフェイスに生じた「スピリチュアル」な領域なのではないか.表層と深層(コード)を自由に行き来してきたエキソニモは,ヒトとコンピュータとの膨大なやり取りが世界中で行なわれているインターフェイスに「概念としての猿」が生まれた,あるいはもともと存在していたことに気づいた.それは「スピリチュアル」な領域であって,そのまま出せば「あぶない」とされる.だから,エキソニモは「概念としての猿」を表層とコードとがせめぎ合う場所=インターフェイスに閉じ込めたのではないか.あるいは,インターフェイスにおけるスピリチュアルの存在を確かめるために連作「ゴットは、存在する。」をつくったのではないか. しかし,今回の作品《神、ヒト、BOT》で,エキソニモは表層とコードのバランスを崩しているように思われる.意図的ではなくて,崩れてしまったのかもしれない.表層とコードが引き離され,そこにいたスピリチュアルな存在としての「概念としての猿」が最大化された状態でディスプレイに映る.最大化された「概念としての猿」とバランスをとるようにBOTとしての地球が置かれた.それはきっとヒトのリアリティに作品を繋ぎ止めるために必要だった.「概念としての猿」という表層は光るヒトと塗りつぶされたディスプレイによって最大化され,それとバランスをとるようにコードは地球をBOT化した.しかし,それらはもう密着していない.離れている.インターフェイスのなかのスピリチュアル=「概念としての猿」は解き放たれた.エキソニモは「概念としての猿」とともにどこに行くのだろうか.とても楽しみである.

お仕事:インターネット・リアリティ・マッピング(6)「エキソニモとライダー・リップス(後編)」

DMM.make で記事が公開されました. インターネット・リアリティ・マッピング(6)「エキソニモとライダー・リップス(後編)」 これで7月に書き終わって編集部に送っていた分がすべて公開されました! とてもすっきりしました!! これで気持ち的に次にいける!!!  今回もライダー・リップスを使ってエキソニモ論を書いている感じです. 次は,リップスを介して,ということは,エキソニモも経由した感じで谷口暁彦論が書けたらと思っています.

My text and slides for ISEA2014 presentation

My text and slides for ISEA2014 presentation.  Thank for audiences at ISEA2014, IDPW members, the Internet dude and others! -- Slides [PDF in Google Drive]  https://drive.google.com/file/d/0B3RHXdLnqTi-UlRQNmU5cnJVY3c/view?usp=sharing Text A relationship between the Internet and the physical for the art In 'The Aesthetics of Net.Art,' Julian Stallabrass described, "the 'objects' of Internet art are far from being conventional art objects. They are not only reproducible without degradation but are almost free to transmit (or rather, once the initial outlay has been made, the marginal cost of each transmission is close to zero). Cheaply reproducible artistic media have long existed, of course, but attempts at their wide dissemination have foundered on the cost of distribution. "  This point is concerned with the relationship between the Internet and the physical for the art. The Internet art can show artworks as almost perfect copies anywhe