お仕事:YCAM YEARBOOK 2017-18への寄稿:バニシング・メッシュ展レビュー「あらゆる世界が重なり合う世界」


YCAM YEARBOOK 2017-18に展覧会「バニシング・メッシュ」のレビュー「あらゆる世界が重なり合う世界」を寄稿しました.

バニシング・メッシュ展には,菅野創+やんツーによる《Avatars》とサイン・ウェーブ・オーケストラによる《A Wave》《The SINE WAVE ORCHESTRA stay》《The SINE WAVE ORCHESTRA stay》,計4作品が展示されています.私のレビューでは《Avatars》と《A Wave》とが論じられています.両作品とも展覧会の主旨である「今日の情報化社会への批判的展望」を見せてれているので,私の方もメディアアートで古くから扱われきた「物理世界」と「仮想世界」との関係を今日的にアップデートするようなテキストを書きました.
インターフェイスという膜でヒトの物理世界とモノの物理世界とを取り囲み,ヒトとモノとの重なりを生じさせるひとつの仮想世界をつくりだしている.ここでの仮想世界は物理世界と対立するものではなく,ヒトとモノのふたつの物理世界を重ね合わせるために必要な触媒として,ヒトとモノとの世界に重ねられる存在となっているのである.(p.100)
あらゆる世界が重なり合う世界,水野勝仁 

また, 私はいつも視覚的な作品を考えているので,「サイン波」という音を扱うサイン・ウェーブ・オーケストラの作品を考察するときに,音響文化研究者の中川克志さんの「作文:サイン波は世界を幻惑する(かもしれない)」にとても助けられました.中川さんがここで音について論じていることが,《A Wave》という映像を用いた作品でも試みられているのではないかというところから,考察の突破口が開けています.

作品が先に行ってしまっているので,作品とともに考えつつ,テキストがアップデートされていればいいなと思います.

是非,YCAMに行って,バニシング・メッシュ展の作品を見て,YCAM YEARBOOK 2017-18を手に入れて,テキストを読んでみてください.

追伸:YCAM YEARBOOK 2017-18,執筆者に水野姓が3人もいるのもポイントです😜😜😜

このブログの人気の投稿

インスタグラムの設定にある「元の写真を保存」について

メモ_herを見た直後の感想

告知:第4回新視覚芸術研究会「デジタル時代の次元の折り重なり」【追記_2017/08/08】

お仕事:メディア芸術カレントコンテンツへの記事_16

授業ノート:ディスプレイ時代の芸術作品_ネット公開用

Poi vol.1 featuring Nukeme

「Generated X [生成されたX]」の気配

紀要論文「クリーンな色面に重ねられたテクスチャが生み出すあらたなマテリアル」(追記:2017/09/07)

MASSAGE連載11_光/絵具で塗りつぶされたディスプレイ エキソニモ 《201704EOF》、《A Sunday afternoon》

ディスプレイと物理世界との重ね合わせと物理世界から外れたディスプレイ:「一枚の絵の力」の永田さんと山形さん